◇もうすぐ立秋、涼風至る?◇
「もうすぐ立秋ですね。」
暦を見るたびに、思わず笑ってしまいます。
「いやいや、こんなに暑いのに?」
そうツッコミを入れたくなるほど、今年の夏は特に厳しい暑さです。
けれど私は、そんな二十四節気が昔から好きでした。
そのきっかけは、大学時代にあります。
保育を学ぶ中で、何度か耳にした言葉。
「をかし」
「もののあわれ」
「保育者たるもの、その心を理解できるようになれ!」それが恩師の教えでした。
昔の人は、季節の移ろいや、ほんの小さな変化に心を動かし、その感動を言葉にしてきました。
当時は、「保育と古典に、どんな関係があるんだろう?」と思ったこともあります。
でも今なら、その意味が少しわかる気がします。
子どもは、季節を”勉強”しません。
風を感じ、
虫を追いかけ、
花を見つけ、
空を見上げる。
暮らしの中で、季節に出会っています。
今年の夏、故郷へ帰りました。
田んぼを見ていると、
「あぁ、芒種も過ぎたんだ。」
「夏至も、小暑も、ちゃんと巡ってきたんだな。」
そんなふうに、季節の歩みを感じました。
どこで何をして暮らしていても、日本の季節は巡っています。
それでも、子どもの頃に見ていた景色や、子どもと過ごす時間が重なると、季節はぐっと近くなるものですね。
…と、ここまで書いておいて、現実はと言うと。
***
娘の夏休みの工作をどうしようかと考えています。(笑)
今年は、お菓子の袋や食品の包装を使った工作をしてみようかな、と。
集めてみると、これがまた面白いんです。
野菜の包装は、透明でとてもシンプル。
「この色を見て!」「美味しそうでしょ?」「群馬から来たの!」
一方で、お菓子の包装は、キラキラと色鮮やかで、とてもにぎやか。
「手に取って!」「食べてみて!」
そんな声が聞こえてきそうです。
※皮肉なことに?今はナフサショックに配慮した商品が陳列棚で逆に目立っていますよね。(笑)
子どもと一緒に眺めていると、大人だけでは気づかなかったことが、次々と見えてきます。
大人の気づきをついつい口に出したくなるけれど、ぐっとこらえる。
子ども自身が気づき、考え、感じる時間を大切にしたいから。
***
……あれ?
立秋の話は、どこへ行ったのでしょう。
でも、現実の暮らしなんて、きっとそんなもの。
季節の話をしていたはずなのに、いつの間にか工作の話になっている。
思考が寄り道をしながら、おっとっと、とまた季節に戻ってくる。
そんな毎日も、私は嫌いではありません。
暦の上では、もうすぐ秋。
本当に「涼風至る」と感じられる日は、もう少し先かもしれません。
それでも、季節を楽しむ心だけは、子どもたちに負けずに持ち続けていたいと思います。